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「日本100名城」選考の経過

「日本100名城」を選定 城郭協会がスタンプラリー

公益財団法人日本城郭協会では、全国各地の名城探訪の手がかりとして「日本100名城」の選定を進めていたが、城郭愛好家からの推薦、専門家による選定会議を経て100名城が確定し、平成18年2月13日に発表された。

「日本100名城」選定会議  2005年 東京
    右から二人目が新谷洋二選定委員長


選定されたのは、世界遺産の姫路城、国宝の彦根城・松本城など天守がそびえる近世の著名な城郭から、城郭の始まりとされる環濠集落吉野ヶ里(佐賀県)や古代の鬼ノ城(岡山県)、さらに中世の足利氏館(栃木県)・一乗谷城(福井県)、琉球王国の首里城(沖縄県)、信長の安土城(滋賀県)。西洋式の五稜郭(北海道)まで、時代と地域を代表する多彩な名城である。これらの城郭には、平成18年4月6日の城の日に名城認定証が渡され、平成19年6月からは100名城を探訪するスタンプラリーが開始されている。

今回の「日本100名城」は、日本城郭協会が財団法人となって40周年を迎える記念事業として、文部科学省・文化庁の後援を得て企画された。日本が世界に誇る文化遺産であり地域の歴史的シンボルである城郭が、青少年教育や生涯学習の場、さらに子どもたちの総合的な学習の場としても活用されることをねらったもの。選考に当たっては、まず選定対象を ①優れた文化財・史跡 ②著名な歴史の舞台 ③時代・地域の代表、と規定。各都道府県から1城以上5城以内として、平成17年8月から10月まで城郭協会の会報やホームページで、100名城の推薦を呼び掛けた。多数の応募があり、平成17年12月1日にこのデータをもとに選定会議が開催された。史料的に問題のある模擬天守や、史跡としての環境保存状況、さらには城郭発達史からみた重要な名城について熱心な討論の末、100城が選定された。各城郭に通知、快諾を得て発表の運びとなった。選定にあたったのは、新谷洋二(選定委員長・日本城郭協会常務理事・東京大名誉教授)、小和田哲男(静岡大)、黒田日出男(立正大)、千田嘉博(奈良大)、平井聖(昭和女子大)、村井益男(日本大)の諸先生。

新谷洋二選定委員長の談話

「これまでも百名城を選ぶ試みはあったが、個人の好みや近世城郭に偏りがちであった。今回初めて推薦データをもとに建築・土木・考古・歴史など各分野の専門家が検討、最新の保存復元情報と学問的成果を反映した名城を選定できた。世界に誇る文化遺産であり、歴史的・地域的特色の多い城郭を家族や仲間で訪ね、楽しんでいただきたい。特に子どもたちが身近な名城を訪ね、地域の歴史や日本の伝統文化に興味を持つきっかけになってほしいと願っている。」

姫路城(兵庫県姫路市)

中城(沖縄県)

備中松山城(岡山県高梁市)

松江城(島根県松江市)

七尾城(石川県七尾市)

松本城(長野県松本市)

 

 

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